HAPPY LIFE

幸せに、充実した人生を生きるために

関わり方一つで人は変わる

「答えを得る」ことで次の「考える」行為に積極的になれる。
 
このプロセスによってひとは自分に自信が持て、
自己承認する事ができ、周りにも積極的になれる。
違う見方をすれば、この流れを作り出してあげる事で
相手に自信と自己認定感を与える事ができる。
 
 
これを考えたきっかけは、なかなか自分を認められない、
自分に自信が持てない人がいる、あるいは子供を否定する親がいる、
ということを知ったから。とても勿体なく、悲しい事だと思う。
では、このことを解決する、すなわち、自分に自信が持て、
自分を承認する事ができ、子供の事を否定する親はなくむしろ
子供の事を肯定する親になる、ためにはどんな手段があるのか。
 
自信を得る、というプロセスに必要なのものの一つとして今日提案するのは、
「質問すること(考える事)」と「答えを得る事」。
できれば「肯定的な答えを得る事」。そして、これを繰り返す事。
 
 
子供の頃の記憶。
岩手(私の実家)から父の実家である茨城まで、
家族みんなで車に乗り高速を走っている時。
「ねーねーおとうさん、(茨城の実家まで)あとどのくらい?」
ふとした質問。父が答えるには、
「んーそうだなぁ。(おもしろおかしい言い方で)まだまだまだまだ(途中省略)まだまだまだ、くらいかな?笑」
この答えを聞いた幼い私はきゃっきゃして喜んだ。
 
今思えばたったこれだけの質問と答えだけをもってしても
とても強い力を持っていると思う。
 質問した→すぐに答えが得られた
 質問した→否定されなかった
 質問した→笑顔の、つまり安心できる答えが得られた
 質問した→思いもしなかった答えが返ってきた(時間でもなく距離でもなかったのが面白かった)
 
自分からのアクションに対する(プラスの)レスポンスが早ければ、
その時の行動は次も起きやすくなる。
もちろん、このときは質問というアクションに対して
プラスの反応がすぐに得られたので、次の行動も起きた。
 
数十分後、また私は父に質問した。
「ねーねーおとうさん、あとどのくらいー??」(さっきよりもっとご機嫌)
「んーあとなぁ、まだまだ(途中省略)まだ、くらいだな^ー^」
 
さっきの質問の流れに絡んでいるので、より面白く感じた。
なにせ、茨城までの残りの距離と父の言う「まだ」の数が比例していたからだ。
 質問した→さっきと同じ質問で、またすぐに答えが得られた
 質問した→さっきと同じく否定されなかった
 質問した→さっき同様に笑顔の、安心できる答えが得られた
 質問した→さっきの答えに通じるものを発見してしまった(比例関係)
 
この流れをみるだけでも、行動分析学なんてしらなくても、
「あぁ、この子はこのあと定期的にこの質問を繰り返しただろう」
ということは容易に想像がつくだろう。
実際、幼い私はこの後、いつあの質問をしようかわくわくしながら道中を楽しんだ。
 
 
ここで得られた自己承認プロセスはきっと、
・質問したら答えてもらえる(から嬉しい、聞いてよかった)
・質問したらお父さんはご機嫌になってくれる(から嬉しい、もっと聞いたらもっとご機嫌になってくれるかも)
・質問したら面白い答えが返ってくる(からもっと聞きたくなる)
・質問を繰り返したら別の気づきが得られる(からもっと聞きたくなる)
こんな感じだろうか。
 
 
ではここで、同じ質問に対して違う答えが返ってきた場合を考えてみよう。
「ねーねーおとうさん、(茨城の実家まで)あとどのくらい?」
「今おとうさんは運転に集中しているんだからあとにしなさい」
 
 質問した→返事はすぐにもらえた
 質問した→聞いた事には答えてもらえなかった
 質問した→なんだかお父さんは機嫌が良くない
 
「ねーねーおとうさん、(茨城の実家まで)あとどのくらい?」
「まだまだつかないよ」
 
 質問した→すぐに答えが得られた
 (質問した→あんまりこの質問はしてはいけない?という雰囲気)
 
父親の答え方(口調や雰囲気)も大いに関係すると思うけれど、
さっきの答え方と比べたら(私の主観では)得られるものはちょっと少ない、
あるいはもはやマイナスの方向に働いてしまっている。
 
ここでの自己承認プロセスは、
・質問したら答えてもらえる(から嬉しい、聞いてよかった)
・質問しても聞きたい答えが返ってこない(もう一度聞いてみようか、でも聞いてもダメかも)
・質問したらお父さんの機嫌が悪くなった(私の質問のせいかも、もう聞くのは止めよう)
といったところか。マイナスの要素が多い。
 
例えば社会に出て自分の意見質問をできるできない、しやすいしにくい、
などはこうした小さな経験の積み重ねも一つの要因ではないかと思う。
この自信、自己承認があると「意見・質問を、必要な場で言う事ができる」
というスキルにつながるだろう。
 
 
ちなみに余談としてちょっと専門的な視点から上の例を見てみると、
子供からの質問に対して肯定的な雰囲気で肯定的な答えを返すと、
その子の思考の可能性をより広げる方向に働くと思われる。
専門用語で言うところの「般化(はんか)」?に近いものが起こるのかな。
イメージは、真っ白い地図を持って自分の家から歩き始めて、
「あ!こんな道もある!いってみよう!」とその地図を少しずつを広げていく感じ。
プラスの関わりは、今の質問でうまくいったから次はこんな質問でもうまくいくかな、と試そうとする行為を引き出せるのだ。
 
一方、否定的な雰囲気、否定的な答えを返してしまうと、
その子の世界をどんどん狭めていく。
イメージは、真っ白い地図を持って自分の家から歩いているときに
通行止めの道ばかりを発見していく感じ。
地図はちょっとずつ広がっては行くけど、それは通行止めの道ばかりの地図。
こっちはダメだから次はあっち。あぁ、あっちもダメかも。
マイナスの関わりは、今の質問はダメだったから、似たようなこんな質問もダメかもしれない、と負の「般化」のようなことが起こってしまう。
 
プラスマイナス、それぞれの関わり方は必要だが、
必ずしもマイナスが必要ではない関わりは多いはずだ。
不必要にマイナスの関わりを増やさず、選べる限りプラスの関わりをするほうが、
より多くの人がより幸せに生きられると信じている。 
今からでも遅くない。今から見れば、「今」始めるのが最速。